1980年代、それは時代も人も変わり、ビデオが普及し始め、映画館から人々の足が遠のき始めた時代。それと逆行するように若松孝二は名古屋にミニシアター・シネマスコーレを作る。そこの支配人に抜擢されたのは結婚を機に東京の文芸坐を辞め、地元でビデオカメラのセールスマンとして働いていた男。若松に振り回されながらも持ち前の明るさで、経済危機を乗り越えていく。そこに吸い寄せられるように、映画から離れられない女、映画監督にあこがれる青年など、映画を諦められない者たちが集う。
井浦新が若松孝二、支配人を東出昌大が務め、井上淳一が自身の過去を取り入れ、監督・脚本を手掛ける。