和歌山毒物カレー事件。1998年7月、夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入、67人がヒ素中毒を起こし、小学生を含む4人が死亡した。
犯人と目されていたのは近くに住む林眞須美。過熱するメディア・マスコミに対し、ホースで水を撒く映像は鮮烈な印象を与えた。
彼女は容疑を否認するも、2009年に最高裁で死刑が確定。今も獄中から無実を訴え続けている。
そんな事件から四半世紀、本作は最高裁判決に異議を唱える。「目撃証言」「科学鑑定」の反証を試み、「保険金詐欺事件との関係」を読み解いていく。さらに眞須美の夫・林健治が語る、保険金詐欺の実態、確定死刑囚の息子として生きてきたが、なぜ母の無実を信じるようになったのか、その胸のうちを明かす。