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小倉昭和館です。
R8.9/12(土)にて開催いたしました【第2回小倉昭和館映画祭】のイベントのご報告です!!
第2回小倉昭和館映画祭
2026.9/12(土)~9/13(日)
小林聡美さん
片桐はいりさん
・ツユクサ
・かもめ食堂
・もぎりさん 他
小倉昭和館がお客様への日頃の感謝の思いを込めて贈る、年に1度のお祭り「第2回昭和館映画祭(かんしゃさい)」が9月12・13日に開催されました。
今回は「Together」をテーマに、オープニング上映「ツユクサ」、スペシャル上映「かもめ食堂」、オールナイト上映(映画4本「コンプリシティ/優しい共犯」「ラ・ラ・ランド」「共に生きる 書家金澤翔子」「ソング・サング・ブルー」+ショートムービー「もぎりさん」)に加え、小林聡美さんと片桐はいりさんによるトークイベント、冨永裕輔さんによる小倉昭和館テーマソング『夢の入り口 〜小倉昭和館物語〜』のお披露目、かもめ食堂にちなんだ「シナモンロール」や旦過市場の絶品フード販売、さらにはオールナイト上映の開場時に“もぎりさん”の衣装に身を包んだ片桐はいりさんが一人一人チケットをもぎってくれるなど、コラボイベントが得意な小倉昭和館ならではの盛りだくさんの内容で来場者の皆さんを喜ばせてくれました。
オープニング
オープニングイベントでは、武内和久北九州市長、藤竜也さん、吉川晃司さんからのお祝いメッセージの披露に続き、すっかりおなじみとなった映画人の名前刺繍入り特別シートに藤さんと吉川さんのシートが新たに加わったことも発表。
今年の冬に開催された第3回北九州国際映画祭で初めて来館し、小倉昭和館と縁が結ばれた藤さんの席は仲良しの黒田征太郎さんのお隣の7列5番。
「小さな俳優の藤竜也という名前が入った席を作ってくださった。おこがましいというか照れくさいというか申し訳ないというか、とても嬉しいです」と藤さん。
また、第1回小倉昭和館映画祭にゲストとして登場した吉川さんの席は4列6番。
イベント当日の朝6時に届いた、コンサート終演直後に収録されたメッセージ動画の中で吉川さんは「名前入りのシートも作っていただき、ありがとうございます。感謝です。また何かの折に遊びに行かせていただきたいと思っています」とコメントを寄せました。
また、最初に特別シートができた時から席はあったものの今回自分の名前の刺繡入りシートに初めて座ることができた片桐さんは、「今日初めて座りましたが、あの席好きでした。ここで観るなと思いました」と嬉しそうに話してくれました。

オールナイト上映の最後には、映画祭の記事が掲載された新聞の朝刊と小倉昭和館オリジナルブレンドコーヒーが配られ、2日間のイベントは大盛況で幕を閉じました。なお、今回の映画祭の売り上げの一部は、熊本地震の義援金として送られるとのことです。
ツユクサ
「ツユクサ」上映後は小林聡美さんによるトークイベント。
実は、昨年開催された「第1回小倉昭和館映画祭」に同作品の上映に合わせ登壇予定だったものの急病のため、直前に来場が叶わなくなってしまった小林さんがついに小倉昭和館のステージに!
「皆さんとやっとお目にかかることができました」という言葉に、北海道や東京、広島など遠方から駆け付けた熱心なファンを含む満席の客席から大きな拍手が起こりました。
「ツユクサ」について「小林さんと共演の平岩紙さん、江口のりこさんの女性キャスト3人の絡む場面はカットをかけたくなかった」と平山秀幸監督が話していた」と樋口館主から聞いた小林さんは、「待っている時間も楽しかったですね。住んでいる場所がその時たまたまみんな近かったので地元の情報を交換したり、ああでもないこうでもないと言ったりしながら。地方でのロケは都会でやっている雰囲気とはまた違って、ちょっと開放的になるので、共演者の人たちといろいろと話ができてすごく楽しかったです。みんなラブストーリーに縁のない人たちの集合だったので、撮影はラブストーリーという雰囲気ではないまま進んでいったんですが、仕上がったものを観たらラブストーリーになっていて恥ずかしかったですね」と撮影当時を振り返りました。

会場からの質問タイムでは「かわいらしいお姿がずっと変わらないので、心がけていることや大切にされていることなどがあれば教えてほしい」という質問に対し、「近くで見ると歳はとっているんですが、中身は恥ずかしながら全然変わっていない。年齢がどうこうとか考えないから雰囲気が変わらないんですかね。あまり意識してないです」と小林さん。「この年齢になってくると毎朝目が覚めて1日が始まること自体が奇跡。ありがたいなと感じるようになりました」と笑顔で話してくれました。
かもめ食堂
「かもめ食堂」上映前は、小林聡美さんと片桐はいりさんによるトークイベントが行われました。
以前「かもめ食堂」上映した際にはもたいまさこさんが登壇、今回小林さんと片桐さんが登壇したことで、「かもめ食堂」の主演3人全員が小倉昭和館のステージに立ったということに。
「小倉昭和館のステージにお二人が並んで座っていらっしゃる…もう本当に夢のようです」という樋口館主の言葉に、客席のお客さんたちもうなずきます。
しかも片桐さんが身に着けているバッグとパンツはなんと「かもめ食堂」の中で実際に着ていたもので、20年前の作品とは思えないほど、スクリーンからそのまま抜け出してきたような姿を見せてくれました。
「かもめ食堂」といえば、おにぎりやシナモンロールなど作品に出てくるおいしそう食べ物を思い浮かべる人も多いかもしれませんが、唐揚げもその一つだったそうで、トークイベント前の待ち時間に出てきた旦過市場の唐揚げを見て、食べていいのか迷っていた片桐さんを見た小林さんの「唐揚げといえば片桐はいりでしょ」という言葉で思い出したという撮影時のエピソードを披露してくれました。
「映画の中に唐揚げが出てくるのですが、本当においしいんです。フィンランドのスタッフたちもおいしいと言うくらい。カットがかかってもう使わないかなというものはみんなで食べたりしていたんですが、出さなきゃいけないはずの数がなぜかなくなっちゃう。はいりちゃんがすごく食べてしまっていたからだという…それが『片桐はいり唐揚げ事件』(笑)」と小林さん。
「揚げるのに時間がかかるから、食べちゃったら揚げるのを待たないといけない。だから本当は全部オッケーがかかってからでないと食べたらいけなかったんですが、食べ続けた(笑)」と片桐さん自ら詳しく説明。
さらに「小林さんが映画の中でトンカツを切るシーンは素晴らしいからぜひ見てください」と片桐さん一押しの場面も教えてくれました。

「この映画が好きで来てくださった方ばかりなのかと思っていたら、初めて観てくださる方もいて本当に嬉しいです。20年も愛される映画に参加できたことは本当に奇跡だな、幸せだなと思っています。そんな映画に携われて嬉しかったですし、これからも末永くこの映画を観てくださると嬉しいです」(小林さん)、「映画は1回観たら終わりだというものではないんです。だから何度も何度も噛んで食べておいしいものがいいなと思うし、そういう映画が生き残っていくのだろうなと思うので、『かもめ食堂』もそうやって楽しんでいただけたらいいなと思います」(片桐さん)というメッセージでトークイベントは締めくくられました。
オールナイト(もぎりさん)
ショートムービー「もぎりさん」上映後には片桐はいりさんによるトークイベントが行われました。
「火事で焼ける前の小倉昭和館で行われた最後のオールナイトイベント、そして復興して最初のオールナイトに登壇でき光栄です」と話し、「オールナイトといえば、この『もぎりさん』6本もオールナイト、一晩で撮ったんです。一般の上映が終わってお客さんがお帰りになった夜9時半くらいから、次の日にお客さんがチケットを買いに来る朝9時頃までの12時間ほどで6本すべてを撮りました。だから朝は朦朧とした中で撮っているんですが、笑顔がイマイチとか言われて、この段階で演技にNG出すんだと監督に対してちょっと怒りを感じたのを覚えています(笑)」と撮影の裏話なども語ってくれました。

そんな片桐さんは東京の映画館「キネカ大森」でボランティアスタッフとして長年もぎりを続けてきましたが、チケットが紙から二次元コードに変わってしまったこともあり、現在はもぎりではなく、入口に立って「どうぞ」と言うだけになってしまったそう。
ポップコーンを掃いたり、ドリンクホルダーを拭いたりといった映画館内の掃除が今の片桐さんの主な仕事だと言います。
それでもお客さんと会話をするのが楽しくて映画館に行ってしまうし、自分も観に行った後にスタッフの人と話す時間がほしくて映画館に通い続けているんだそう。
「この時代に2本立てを映画館で観る、こんな贅沢な時間の使い方はないと思うんです。いろいろな人がいる中で一緒にこの時間を過ごすということ、映画館に体が来ていることが重要で、映画を観るということはまさに体でする経験、『体験』だということを言いたい。私が生きている間だけはお願いだから映画館で映画を観せてほしいという欲望のためだけに生きていますが、次々と映画館がなくなっていくのを見送ってきてつらい思いをしてきた。1回焼け落ちて更地になったにも関わらず、そこから立ち上がるって小倉昭和館の再建は本当に奇跡に近いこと。惑星直列くらい、すごいことじゃないかと思いますし、映画館に携わる人や本屋さん、レコード屋さんなど、いろんな職業の方たちの希望の光になったと思います」と、映画をこよなく愛する片桐さんだからこそ語れる映画館への熱い想いを聞くことができました。
【文・写真/S・U】

